2023年、宮古島沖で陸上自衛隊のヘリコプターが墜落した事故について、防衛省は2つのエンジンの出力が相次いで低下して墜落したとする調査結果を公表しました。
この事故は2023年4月、宮古島沖を飛行していた陸上自衛隊のUH-60が墜落し、乗っていた10人全員が死亡したものです。
事故調査委員会がフライトレコーダーなどを回収し分析を進めた結果、搭載されている2基のエンジンのうち、第2エンジンの出力が緩やかに低下する「ロールバック」という現象が起きたのに続き、第1エンジンの出力も低下して高度が保てなくなったことが事故の原因としています。
第2エンジンについては制御系統などに異常が起きたと推測したいっぽうで、第1エンジンの出力が低下したことについては、具体的な要因の特定には至らなかったとしています。
陸上幕僚長森下泰臣陸将:
「この先、一人の犠牲者も出さぬ決意で事故の再発防止に全力を挙げ、飛行の安全に万全を尽くすことを誓い申し上げます」
陸上自衛隊は今回の事故について非常に稀な事象とし、今後、同様のトラブルが発生した際の対応マニュアルの作成や、エンジンの点検回数を増やすなど再発防止策を講じて、今後、全面的な飛行を再開させる方針です。
コメントを書く